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武田信玄暗殺のため武田家に潜入しながら、信玄に魅入られ、やがて甲賀を裏切り信玄に身命を賭し、信玄の信頼厚かった丸子笹之助の物語です。 とは言え、丸子笹之助、彼は武田24将にも名前が無い様に、筆者の創作上の人物でしょう。 前半は武田信玄と上杉謙信の激闘を軸に、信玄を付けねらう甲賀忍者の暗闘。信玄の人物の大きさ。そして、有名な川中島の合戦が描かれます。 歴史にもしは無いのですが、もしも、同じ時代に、越後と甲斐と言う国に、上杉謙信、武田信玄と言う稀代の武将がいなかったら。あるいは越後、甲斐の間にあった信濃と言う大国にそれを統一できるくらいの大名がいたら、その後の天下取りは大きく違っていたでしょう。上杉謙信の存在が無ければ、信玄の天下取り、実現していたかもしれません。 後半はいよいよ天下に向け動き出す信玄と、寵臣として傍近く使える丸子笹之助。裏切りを許さず彼を追い続ける甲賀忍者と武田忍者の暗闘から、最後、野田城近くで病に信玄が倒れ、死すまでが描かれます。 信玄の病は相当に重かったのでしょう。慎重すぎるほど慎重に天下取りを目指した信玄にしては、最後の京への進発。ちょっと準備不足と言う感もあります。さらに、時期にしても病重い信玄が冬の時期に動き出したこと。これを思うと、彼は自分の寿命を悟ったのでしょう。自分が病に倒れ、死ぬ前に、なんとしても天下を掴み取るため、強引に動いたにもかかわらず、最後は病に敗れたと言うことでしょう。 信長との最終決戦を交えることも無く、信玄は死に、それに伴い丸子笹之助もその使命を終える。 池波作品の忍者、大好きです。荒唐無稽の忍法は出ませんが、不断の鍛錬により、常人以上の能力があると言う設定。良いですね。丹波大介もいいんですが、丸子笹之助も最高です。彼を付けねらう甲賀忍群も上杉の女忍者も、みんな生き生きと生きてます。 やっぱりいいなあ!池波正太郎! |
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